ESCO-ONE技術詳細・仕組み

ESCO-ONEは、業務用エアコンを30分に1回、約4分30秒だけ自動で省エネコントロールすることで、室内の温度や快適性にほとんど影響を与えず、利用者が気づかない範囲で15~20%の電力削減を実現する空調制御装置です。

15-20%
消費電力削減
0.2-0.8℃
室温変化範囲
3,000社+
導入実績
2~4年
平均投資回収期間

Technical Mechanism 30分ごとに4分30秒制御の技術原理

なぜ4分30秒なのか?

一度の制御時間は、3分~4分30秒間。制御時の温度環境化は通常の温度環境化でおおよそ±1℃未満、空調停止から室温が1℃上昇するまでの時間が4分30秒であることが実証されています。この時間内での制御により、体感できない範囲での省エネを実現しています。

科学的根拠

温度変化研究

室内温度変化は0.2-0.8℃以内で、人体の温度感知閾値(1℃)を下回る

制御メカニズム詳細

1

稼働状況監視

ESCO-ONE子機が室外機のコンプレッサー稼働状況をリアルタイム監視。

2

最適タイミング判定

30分間の運転サイクル内で、最適なタイミングで自動制御。

3

段階的制御実行

コンプレッサーを段階的にコントロールし、急激な温度変化を防止し、快適性を維持。

技術仕様詳細

制御周期 30分に1回(季節・時間帯別調整可能)
制御時間 4分30秒(環境条件により微調整)
室温変化範囲 0.2~0.8℃以内(体感閾値未満)
対応コンプレッサー インバーター式、定速式両対応
制御信号 メーカー純正制御基板経由
安全機能 空調機保護機能、通常運転優先機能、過負荷保護

Equipment & Specifications 機器構成・スペック

ESCO-ONE機器構成図(親機・子機接続イメージ)

ESCO-ONE機器構成図(親機・子機接続イメージ)

ESCO-ONE 親機
(デマンド監視装置)

基本機能

  • 施設全体のデマンド監視
  • 子機制御の統合管理
  • 電力データ収集・分析
  • 警報・異常通知機能

データ管理

  • 電力の「見える化」が可能
  • 30分単位計測・記録
  • CSV形式データ出力
  • グラフ化表示機能

設置仕様

  • AC100V電源
  • USBポート接続
  • 1施設につき1台設置

シングル子機
(1台制御)

シングル子機設置写真(室外機接続状況)
制御対象室外機1台
対応機種3~50馬力
設置場所空調室外機
※機種によっては室内機に取り付ける場合もあります。
電源AC200V 50/60Hz(室外機より供給)
通信方式専用通信線(親機接続)
防水規格IIP33D

ツイン子機(2台制御)

ツイン子機設置写真(2台同時制御)
制御対象室外機2台
対応機種各3~50馬力
制御方式独立制御・連動制御選択可能
設置効率配線工事約30%削減
適用場面マルチ系統、ビル用マルチ

ワイド子機(4台制御)

ワイド子機設置写真(4台同時制御システム)
制御対象室外機4台
対応機種各3~50馬力
制御パターン4通りの制御組み合わせ
設置効率配線工事約50%削減
適用場面大型施設、工場、商業施設

Industry Case Studies 業種別詳細導入事例

某総合病院(300床規模)
導入事例

施設概要

病床数300床
延床面積18,000㎡
空調設備ビルマルチエアコン
稼働時間24時間365日
導入台数室外機32台

導入効果

280万円
年間削減額
18.5%
電力削減率
2.1年
投資回収期間

医療機関特有の課題と解決策

課題
  • 24時間稼働で患者の快適性確保が必須
解決策
  • 重要区域は制御率を10%に抑制
  • 一般病棟は標準制御で最大効果
  • 夜間帯の制御時間を延長設定
  • 医療機器稼働時は制御を一時停止

大手食品工場(24時間稼働)
導入事例

施設概要

業種食品製造業
延床面積12,000㎡
設備製造ライン空調 + 冷凍冷蔵設備
稼働時間24時間(3交代制)
導入台数室外機28台 + 冷凍機8台

導入効果

420万円
年間削減額
22.3%
電力削減率
1.8年
投資回収期間

製造業特有の課題と解決策

課題
  • 製造ライン稼働中の温度安定性
  • 冷凍冷蔵庫の品質管理要求
  • 24時間3交代制での運用管理
  • 食品安全基準の厳格な遵守
解決策
  • 製造工程連動制御システム
  • 冷凍庫専用制御アルゴリズム
  • 交代勤務時間帯別最適制御
  • HACCP対応温度監視システム

大型ショッピングモール
導入事例

施設概要

業種商業施設(ショッピングモール)
延床面積25,000㎡
設備店舗空調 + 共用部空調
稼働時間10:00-22:00(年中無休)
導入台数室外機45台

導入効果

380万円
年間削減額
19.2%
電力削減率
2.3年
投資回収期間

商業施設特有の課題と解決策

課題
  • 店舗ごとに異なる営業時間
  • 客足による温度変化が激しい
  • フードコートの熱負荷対策
  • テナントからの苦情リスク
解決策
  • 店舗別時間設定による最適制御
  • フードコート専用制御プログラム

都市部オフィスビル導入事例

施設概要

業種オフィスビル(複数テナント)
延床面積8,500㎡
設備ビルマルチエアコン
稼働時間平日8:00-20:00
導入台数室外機18台

導入効果

150万円
年間削減額
16.8%
電力削減率
2.5年
投資回収期間

オフィスビル特有の課題と解決策

課題
  • テナントごとの利用時間が異なる
  • 会議室の不規則な使用
  • 季節による出社率の変動
  • 残業時間の空調効率悪化
解決策
  • フロア別時間設定制御
  • 在室センサー連動制御
  • 予約システム連動制御
  • 夜間・休日の深度制御

シティホテル導入事例

施設概要

業種シティホテル
客室数180室
延床面積15,000㎡
設備客室空調 + 共用部空調
稼働時間24時間365日
導入台数室外機35台

導入効果

320万円
年間削減額
17.5%
電力削減率
2.0年
投資回収期間

ホテル特有の課題と解決策

課題
  • 宿泊客の快適性が最優先
  • チェックイン・アウト時の負荷変動
  • 宴会場の不規則な使用
  • 24時間稼働による高い電力負荷
解決策
  • 客室在室状況連動制御
  • 予約システム連動制御
  • 宴会場イベント連動制御
  • 深夜時間帯の省エネ強化制御

Comparison 他社製品との比較

比較項目 ESCO-ONE A社製品 B社製品 C社製品
対応機器 エアコン + 冷凍冷蔵庫 エアコンのみ エアコンのみ エアコンのみ
制御方式 個別コンプレッサー制御 デマンド連動制御 温度連動制御 時間制御
室温変化 0.2-0.8℃ 1-2℃ 2-3℃ 1-3℃
導入実績 3,000社以上 1,500社 800社 1,200社
メーカー承認 全メーカー対応 一部メーカーのみ 独自方式 一部メーカーのみ
削減効果 15-20% 10-15% 8-12% 12-18%

FAQ 技術に関するよくある質問

Q&A

建築設備学会の研究により、空調停止から室温が1℃上昇するまでの時間が4分30秒であることが実証されています。この時間内での制御により、体感できない範囲での省エネを実現しています。

ESCO-ONEは、マイナス30℃の冷凍庫まで制御可能です。独自の制御アルゴリズムにより、庫内温度の急激な変化を防ぎながら、コンプレッサーを最適なタイミングで制御できるためです。

はい、インバーター式・定速式どちらでも効果があります。インバーター式では運転周波数を制御し、定速式では運転・停止を制御します。特にインバーター式の方が、細かい出力調整が可能なため、より高い省エネ効果が期待できます。

市場に出ている約95%の機種に対応可能です。最近は制御用端子を備えた機種も増えており、導入の幅が広がっています。

メーカーの見解によると、30分に1~2回の制御は「頻繁」な操作ではなく、一般的な寿命(10~20年)にはほとんど影響しません。

実測では温度上昇は1℃以内で、送風状態を維持するため体感変化はほとんどありません。

設置前の状態に戻るだけで、コンプレッサーに悪影響を与えることはありません。

設置・工事について

いいえ、設置工事中も空調は通常通り運転できます。制御信号線の接続作業は活線作業で行うため、営業や業務を中断する必要がありません。ただし、電気工事の安全確保のため、短時間(5-10分程度)の部分停止が必要な場合があります。

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